明日からは、一人の幸せな人になろう。馬を飼って、薪を割って、世界を回ろう。明日からは、ご飯やおかずに関心を持とう。わたしは、家を一軒持っている。心和む海に面した。明日からは、親しい人一人ずつに便りを出そう。彼等にわたしの幸せを告げるんだ。あの幸福の稲妻(いなづま)の一瞬が、わたしに教えている。わたしは、一人ひとりに告げていこう。一筋の川ごとに、一山ごとに、あたたかい名前を附けよう。見知らぬ人よ、わたしも、あなたのために祝福しよう:願わくは、あなたに輝かしい前途がありますように。願わくは、あなたが恋人と、最後にはめでたく結ばれ、家族となれますように。願わくは、あなたが現実の世にあって、幸福を獲得できますように。わたしは、ただ、心和む海に向かうことさえできればいい。
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